「写真をきれいに見せたい。でも、手書きのメッセージも添えたい」「作品に合う紙を選びたいけれど、どこを比べればいい?」
印刷用紙は、写真の見せ方・書き込みの有無・紙色と手触りから候補を絞ると選びやすくなります。
まずは作りたいカードや台紙で、何を一番大切にするかを決めましょう。紙の候補ができたら、厚みと加工を確かめ、紙見本や試し刷りで仕上がりを見ていきます。
ここでは、印刷会社などの公式情報をもとに、よく見かける5つの用紙候補を比べます。発色や手触りは銘柄・印刷方式で変わるため、紙種から候補を絞り、注文する紙で確認する流れです。
作るものには、どんな紙が必要?
同じショップカードでも、写真を載せるか、スタンプを押すかで選ぶ紙は変わります。
紙の名前を見る前に、使い方をひとつ思い浮かべてみましょう。
- 写真入りのショップカード:写真の発色と、屋号・連絡先の読みやすさ
- スタンプカードや手書きのお礼カード:ペンやスタンプの使いやすさ
- アクセサリー台紙:作品を支えるコシと、穴・切り込みの加工
- 取扱説明カード:文字の読みやすさと、必要なら折りやすさ
たとえば「写真を載せるけれど、手書きはしない」なら、発色から候補を絞れます。
「毎回ひとこと書きたい」なら、書き込みやすさを先に見ます。
化粧箱は、商品の重さや箱の構造も関わるため、カード用の紙選びとは分けて考えます。
写真・書き込み・質感に合う紙は?
5つの候補を、使いたい場面に合わせて見ていきましょう。
写真を鮮やかに見せたいなら、コート紙

コート紙は、書き込みやスタンプには向きにくく、光沢の反射で文字が読みにくくなることもあります。
その分、写真やイラストの色を鮮やかに見せやすいのが魅力です。作品写真を大きく載せるチラシや、写真中心の商品案内なら候補になります。
写真の印象を優先し、手書きはしない。そんな使い方なら、コート紙から見てみましょう。写真と一緒に説明文も載せ、光沢を抑えたい場合は、マットコート紙がおすすめです。
写真と文字を両方載せるなら、マットコート紙

「マット」という名前でも、書き込みやスタンプに向くとは限りません。コート紙と同じく、表面をコーティングした紙だからです。
一方、光沢を抑えながら、写真と文字を組み合わせやすいのが特徴。作品写真とショップの紹介を一緒に載せるカードや、説明のあるパンフレットで検討しやすい紙です。
写真の発色と、文字を読むときの反射を印刷見本で比べてみましょう。
手書きのメッセージやスタンプを入れたい場合は、上質紙の方がおすすめです。 表面をコーティングしていないため、書き込みに向いています。
メッセージやスタンプを入れるなら、上質紙

上質紙は、コート紙やマットコート紙と比べて、写真や濃い色が落ち着いて見えやすい紙です。写真の鮮やかさを最優先にしたいときは、仕上がりを比べたいところ。
その一方で、ペンで書いたり、スタンプを押したりする用途に向いています。 光沢のない紙らしい風合いも、お礼カードや文字中心の説明カードに合わせやすい特徴です。
手書きのひとことを添えたいなら、上質紙を候補に。使う予定のペンやスタンプで、にじみや乾き方まで確かめて選びましょう。
手書き・スタンプ用途では、グラフィックの公式FAQでも、上質紙などの非塗工紙をすすめています。
手触りで印象を変えたいなら、特殊紙・ファインペーパー

紙に凹凸や色があると、細い文字や写真の見え方が変わります。銘柄によって印刷・加工への適性が異なり、用紙代が高くなる場合もあります。
その代わり、紙色や手触りそのものを、ブランドの表現に使えます。 ロゴ中心のショップカードや商品タグなら、印刷だけでは出しにくい雰囲気を考える楽しさがあります。
「やわらかい印象」「すっきりした印象」など、伝えたい雰囲気から見本を比べましょう。気に入った紙が見つかったら、注文先の取り扱いと、ロゴ・文字・加工への対応を確認します。
この記事では、色や質感に個性のある紙を便宜上まとめています。「特殊紙」と「ファインペーパー」は厳密に同じ意味ではありません。
紙の茶色を生かしたいなら、クラフト紙

茶色や生成りのクラフト紙は、紙色が印刷色に影響します。白インキを使わない通常のCMYK印刷では、データ上の白い部分は紙の色になり、淡い色や写真も白い紙とは違って見えます。
その分、紙の色をそのまま背景に使い、素朴で温かみのあるカードやタグを作れます。 紙色を生かしたロゴ中心のデザインなら候補になります。
白いロゴや淡いブランドカラーを使いたい場合は、白インキへの対応と印刷見本を確認しましょう。グラフィックの公式FAQでは、白印刷に対応する商品・用紙の条件も案内されています。
クラフト紙には白色系や片面に艶のある銘柄もあります。ここでは、茶色・生成りの紙を選ぶ場面として紹介しています。
5つの紙の特徴を見比べよう
ここまで紹介した紙の特徴をまとめました。作りたいカードや台紙で、優先したい条件に合うものを見比べてみましょう。

紙種ごとの一般的な傾向です。実際の発色や筆記性、質感は、注文する紙の見本で確かめましょう。図中の紙や印刷物はイメージです。
台紙やカードに使える厚みは?
紙の種類が決まっても、厚みとコシは別に確かめます。
同じ紙種でも、薄いものから厚いものまであります。
「135kg」なら、同じ厚さになる?
同じ135kgでも、紙の種類や基準となる原紙の寸法が違えば、同じ厚さとは限りません。
印刷用紙のkgは「連量」といい、決められた寸法の原紙1,000枚の重さです。厚さそのものを表す数字ではありません。Canonの用紙連量換算表でも、原紙寸法による連量の違いを確認できます。

注文先のmm表記と紙見本を合わせて見ると、実際の厚みを比べやすくなります。
作品を付けても、台紙が曲がらない?
アクセサリー台紙は、紙だけを触るのではなく、作品を取り付けた状態でコシを見ます。
厚さや加工まで迷っている場合は、商品台紙に向く紙と厚さで、作品に合わせた確認ポイントを見ていきましょう。
ショップカードなら、持ち歩くときの折れにくさを、同梱カードなら封入しやすさを見ます。必要な厚みは、使い方に合わせて選びます。
穴あけや折り加工はできる?
加工が必要なら、注文する商品で選べる紙と厚みを先に確認します。
同じ銘柄でも、すべての商品・加工で選べるとは限りません。台紙には穴や切り込み、二つ折りのカードには折り加工が必要かを決め、注文先の対応と照らしましょう。
紙が厚い場合や折り目に濃い印刷がある場合は、折り目の表面が割れて見えることがあります。折り加工や筋入れの要否は、紙とデザインを伝えて確認します。
家庭用プリンターで自作するなら、その機種が使える紙質・坪量・紙厚の範囲も確認しましょう。
注文前に、紙見本で何を確かめる?
紙見本では紙そのものを、試し刷りでは自分のデザインの仕上がりを見ます。
紙見本で見たいのは、白さや紙色、手触り、光沢、厚みとコシ。自分の写真やロゴを印刷したときの見え方は、試し刷りで確かめます。
使い方に合わせて、次のところまで見ておくと選びやすくなります。
- 写真を載せる:写真とブランドカラーの発色
- 文字を載せる:使う文字サイズでの読みやすさ、光の反射
- 手書き・スタンプを入れる:実際の道具でのにじみや擦れ
- 台紙にする:作品を付けたときの曲がり方と、袋に入れた見え方
- 折って使う:折りやすさと、折り目の見え方
比較するなら、同じデザインを使います。紙色を生かしたいのか、写真を鮮やかにしたいのか、自分が優先した条件に戻って選びましょう。
まとめ|紙色と質感で、ブランドらしさを伝えよう
写真を鮮やかに見せたい、手書きで気持ちを添えたい、紙の手触りで印象を変えたい。どんなカードや台紙にしたいかで、合う紙は変わります。
まずは優先したいことをひとつ決めて、気になる紙を1〜2種類に絞ってみましょう。紙見本を比べ、必要なら自分のデザインで試し刷りをすると、仕上がりを確かめながら選べます。
紙を選ぶときは、カード単体だけでなく、作品や箱、包装紙と並べたときの組み合わせも見てみましょう。台紙とショップカードの紙色や質感をそろえると、梱包全体に統一感を持たせられます。
「やわらかく可愛い」「落ち着いて上品」など、伝えたい雰囲気に合わせて紙を選ぶことで、作品を受け取ったときにもブランドらしさを感じてもらえます。


